ドアクローザーの寿命は?
2024.05.25
ドアクローザーはドアの上部についている油圧でドアをゆっくりと閉めるための装置です。
この記事では、そんなドアクローザーの寿命について解説していきます。
ドアクローザーとはどのようなもの?
ドアクローザーは、ドアの開閉を油圧で自動調節する装置で、事務所や工場などさまざまな場所で使用されます。
目立たないパーツですが、ドアをゆっくり閉めることでドアやドア枠の劣化防止、騒音防止、室温調整に役立ちます。
ドアクローザーにはスタンダード型とパラレル型の2種類があり、設置場所やドアの開閉方向によって選ぶ必要があります。
スタンダード型はドアを引く側の面に取り付けるタイプで、閉扉時にはアームがドアに対して垂直になります。
このため、ドアを180度開けることはできず、90度の位置に壁や障害物がある場合には設置できません。
一方、パラレル型はドアを押す側の面に取り付けるタイプで、閉扉時にはアームがドアと平行になります。
パラレル型は屋外と通じるドアや、180度開閉したい場合に適しています。
特に日本の外開きドアではパラレル型が一般的です。
ドアクローザーの寿命はどのくらい?
ドアクローザーの寿命は一般的に10年~20年とされていますが、具体的な期間は製品のグレードや使用環境によって変わります。
JIS規格のドアクローザーは、最低5万回の開閉試験をクリアしているため、これが一つの目安です。
グレードによる耐久性能は、グレード1が50万回、グレード2が20万回です。
ただし、以下のような不具合が見られる場合は、耐用年数に関係なく交換が必要となります。
・ドアの開閉がスムーズでなくなる
・油が漏れている
・開閉時に異音がする
・ドアが勢いよく閉まる
これらの兆候があれば、ドアクローザーの交換を検討してください。
交換時期の兆候
ドアクローザーは、耐久年数だけでなく交換時期の兆候があります。
この記事では、そんなドアクローザーの交換時期の兆候について詳しく解説していきます。
油漏れが発生する
ドアクローザーの寿命が近づくと油漏れが起こる可能性があるでしょう。
油漏れは油圧機能の劣化を示し、ドアの自動閉扉機能に悪影響を及ぼします。
油漏れが進行すると、ドアが急に閉まることがあり、事故の原因となる可能性があります。
ドアクローザーは分解修理や油の補充ができないため、油漏れが発生した場合は速やかに交換しましょう。
閉扉速度が速くなる
ドアクローザーは油圧を利用して閉扉速度を制御していますが、経年劣化によりこの制御がずれ、閉扉速度が速くなることがあります。
特に、油漏れと併発している場合は本体の寿命が尽きているため交換が必要です。
油漏れがない場合は、以下の手順で速度を調整します。
・ドアクローザー本体の側面にある速度調整弁をねじで調整し、速度を遅くする。
・ドアが閉まる直前に特に速く閉まる場合は、取り付け角度が間違っている可能性があるため、再取り付けを検討する。
調整弁で調整しても改善しない場合や、極端に大きな音を立てて閉まる場合は故障の可能性が高いので交換が必要です。
開閉時に異音がする
ドアの開閉時にドアクローザーから異音が発生することがあります。
この場合、まずはアームやリンクの接続部分に油を差して様子を見ます。
しかし、油を差しても音が消えない場合や本体からの油漏れ、速度調整弁が調整できない場合は、調整が難しいため交換が必要です。
ドアクローザーは自分で直せる?
ドアクローザーの交換はプロに依頼すると2万円程度かかることが多いですが、自分で作業すればその半額程度に抑えることが可能です。
DIYに慣れている方であれば、適切な道具と手順を守ることで1時間程度で交換することができます。
必要な道具に関しては下記の通りです。
・ドアに適した新しいドアクローザー
・2号プラスドライバー
・脚立
・定規
・マーカーや鉛筆
これ以外にも、ドアにネジ穴を開ける場合は電動ドリルやドリルの刃、ドリルタップなども必要となります。
道具が揃っており施工に慣れているのであれば、自分で直してみてもよいかもしれません。
ドアクローザーの交換はプロに頼むのがおすすめ
ドアクローザーの交換はDIYでも可能ですが、慣れていない方や自信のない方にはプロに依頼することをおすすめします。
以下の理由から、プロに任せる方が安全かつ確実です。
工具の購入費用がかかる
ドアクローザーの交換には、電動ドリルやドリルの刃、ドリルタップなどの工具が必要になる場合があります。
これらの工具を持っていない場合、新たに購入する必要があるでしょう。
特に電動ドリルは安くても数千円、質の良いものだと数万円かかります。
普段からDIYを行わない方は、必要な道具を揃える段階から始めなければならないため、手間と費用がかさみます。
そのため、工具を揃えることなく確実に作業を進められるプロに依頼する方が経済的です。
作業中にケガの可能性がある
ドアクローザーの交換作業は、脚立に乗って行うことが多く、慣れていないと踏み外してケガをする危険があります。
特に、脚立に乗りながら電動ドリルを扱うのは危険を伴います。
安全面を考慮すると、慣れていない方が自分で作業するよりも、プロに任せた方が安心です。
正確な施工が必要
ドアクローザーはドアの上部に取り付けますが、不適切な施工が行われると落下して人に当たる可能性があります。
特に子どもが出入りするドアの場合、万が一の事故は大けがにつながります。
確実な施工はドアクローザーを長持ちさせることにもつながりますので、安全性と長期的な耐久性を考慮すると、プロに依頼するのが賢明です。
まとめ
ドアクローザーの寿命をしっかりと見極め、適切な交換タイミングで交換するとよいでしょう。
参考URL【ドアクローザー】交換が必要なケースと費用の相場を解説!安く抑えるコツも紹介 – くらしのマーケットマガジン (curama.jp)
ドアクローザーの寿命を徹底解説!不具合の症状別で判断する方法 – くらしのマーケットマガジン (curama.jp)