マンションの大規模修繕が高コスト化する理由は?

2026.02.19

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マンションの大規模修繕は、やり方を間違えると高コスト化する可能性があります。

この記事では、そんなマンション大規模修繕が高コスト化する理由について解説していきます。

建設業界全体のコスト上昇という外部要因

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まず押さえておきたいのは、マンションだけの問題ではなく、建設業界全体で工事費が上昇しているという事実です。

近年は資材価格の高騰が顕著で、鉄鋼・セメント・塗料・防水材など多くの建築資材が値上がりしています。

さらに、慢性的な人手不足により労務費も上昇傾向にあります。

特に都市部では再開発事業が活発です。

こうした再開発が続くことで、職人や技術者の確保が難しくなり、結果としてマンション修繕の工事単価にも影響が及びます。

加えて、建設業界では若手就労者の不足や高齢化が進んでおり、今後も技術者不足は続くと予想されます。

これは一時的な問題ではなく、構造的な課題と言えるでしょう。

経験不足による判断ミス

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大規模修繕は、管理組合やオーナーにとって人生で数回あるかどうかの大きなイベントです。

そのため、適正な工法や単価の相場が分からないまま判断を迫られるケースが少なくありません。

施工会社の提案を十分に比較検討できず、そのまま発注してしまうと、不要な工事項目や過剰仕様が含まれていても気づけない可能性があります。

また、見積書の内訳を精査せず「一式」で判断してしまうと、適正価格かどうかの検証が困難になります。

経験不足そのものは避けられませんが、第三者コンサルタントの活用や複数社見積りなどで補うことが重要です。

劣化の放置による“修繕”から“交換”への拡大

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コスト高の大きな原因の一つが、劣化の放置です。

例えば、鉄部のサビを初期段階で補修すれば塗装で済むものが、腐食が進行すると部材交換が必要になります。

外壁のひび割れも、早期補修ならシーリングで対応できるケースが、放置すると雨水侵入により内部の躯体補修へと発展することもあります。

つまり、「早く直せば安く済んだ工事」が、「大掛かりな改修」に発展してしまうのです。

定期点検と計画的なメンテナンスの重要性はここにあります。

施工時期の選定ミス

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建設会社には繁忙期と閑散期があります。

再開発案件が集中する時期や年度末などは、職人の確保が難しく、価格交渉も不利になりがちです。

突発的な不具合で緊急工事が必要になれば、相見積もりを取る余裕もなく、言われるがままの金額で契約せざるを得ないケースもあります。

一方で、長期修繕計画に基づき余裕を持って準備すれば、施工会社の選択肢も広がり、適正価格での契約が可能になります。

計画性の有無がコストに直結すると言えるでしょう。

単発発注による非効率

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足場を組む工事では、足場費用が全体コストの大きな割合を占めます。

にもかかわらず、計画性がないと「今回の補修」と「数年後の補修」を別々に実施し、その都度足場を組むことになります。

本来であれば、将来的に足場が必要となる工事を同時に実施すれば、トータルコストを抑えることが可能です。

劣化状況を段階的に整理し、優先順位を明確にすることが重要です。

見積提出から着工までの時間差リスク

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大規模修繕は、見積提出から総会決議、契約、着工までに数か月から1年以上かかることもあります。

その間に資材価格や労務費が上昇すると、当初見積との乖離が生じる可能性も低くありません。

契約約款には経済事情の急変による請負金額変更条項が設けられていることもあり、追加負担が発生する場合もあります。

管理組合としては、予備費を確保するなど、一定の価格変動リスクを見込んだ資金計画が必要です。

修繕周期延伸による品質向上とコスト増

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国土交通省のガイドライン改正により、従来12年周期が標準とされていた大規模修繕は12〜15年へと見直されました。

周期を延ばすためには、より高耐久な材料や工法の採用が求められます。

当然ながら、初期コストは上昇する傾向にあります。

「周期が延びた=安くなる」というわけではなく、長期視点での品質確保が前提となる点を理解しておく必要があるでしょう。

まとめ

マンション大規模修繕が高コスト化する理由は、

  • 建設業界全体の価格上昇
  • 経験不足による判断ミス
  • 劣化の放置
  • 施工時期の誤り
  • 単発発注による非効率
  • 価格変動リスクへの備え不足
  • 修繕周期延伸による仕様高度化

といった複数の要因が重なり合って生じています。

しかし、これらは「避けられない運命」ではありません。

早期対応・計画的な実施・専門家の活用・適切な資金計画を行うことで、適正コストでの大規模修繕は十分に可能です。

マンションは区分所有者全員の共同資産です。

将来の資産価値を守るためにも、今何をすべきかを冷静に見極め、計画的に行動することが何より重要と言えるでしょう。

参考URL
マンション大規模修繕「工事費の高騰」 | マンション110番 – 福管連

大規模修繕コストが高くなる…避けるべき4つの間違いとその対策 | 大阪府大阪市の賃貸管理会社 エスタス管財

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