一般的に大半の住宅の窓に使われている素材はガラスですが、何故ガラス以外の素材は使われていないのでしょう。この記事では、その理由について解説していきます。

窓にガラスが使われている理由は？

窓にガラスが使われている理由は、熱や傷に強いからです。

窓は、太陽光や雨風、気温の大きな変化などに長期間さらされる部分でありダメージも大きい場所になります。

そのため、窓に使われる素材は熱や環境、傷に強いものでなくてはなりません。

ガラスはそういった点で優れており、ほぼ全ての建物に使用されています。

ガラスとよく似た素材には、アクリル樹脂盤というプラスチック樹脂の一種があります。この素材は、とても割れにくく室内用の窓やドアには採用されていることが多いです。

しかし、ガラスに比べると傷つきやすく熱で変形を起こしたり紫外線で変色を起こしたりと長期間厳しい環境にさらされることには向いていません。

アクリル樹脂盤は、約80度から100度で変形してしまうのに対しガラスは、変形を始める温度が約730度とかなり耐熱性があり火事などで溶けることも無いかなり強い素材です。

こういった理由からアクリル樹脂盤よりも割れやすいという弱点があったとしても、ガラスの方が耐久性に優れているため窓に採用されています。

割れにくくする工夫も

プラスチックに比べて熱や傷に強いガラスですが、圧倒的にプラスチックよりも割れやすいのが欠点です。

しかし、防犯や防災のために従来よりも割れにくく、またたとえ割れてしまった後でも危険が少なくなるような窓ガラスも作られています。

例えば強化ガラスは、割れた時にガラスの破片が鋭くなりにくい工夫がされていたり網入りガラスは割れた時に破片が落ちにくくなっているのが特徴です。

また、樹脂シートを2枚のガラスの間に挟み貫通しづらくした合わせガラスなどもあります。

さらには、高層マンションなどでは窓ガラスを低層階よりも厚くする工夫がなされています。これは、地上付近よりも上空の方が強い風圧を受けるため高くなればなるほどこれに耐えられるよう厚くなっています。

ガラスは厚くすることで、より強い力に耐えることができるため環境や場面によって工夫することで割れやすいという欠点を補うことが可能です。

アクリルやポリカーボネートを使いたい場合は？

アクリルやポリカーボネートを使いたい場合は、適した位置によってガラスと使い分けると良いでしょう。

アクリルは、透明度が高く耐久性もあり割れにくいので景観が重視される店舗のショーケースに使うのがおすすめです。

また、ポリカーボネートはアクリルよりもさらに耐久性が高く衝撃に強いため子供がぶつかっても割れて怪我をする心配がありません。

そのためお子さんがいる家庭のドアや、保育園のドアなどに使うのがおすすめです。

窓ガラスの歴史

欠点もありますが、メリットも大きいガラスはいつから窓に採用されているのでしょう。

世界で見ると実はかなり昔から採用されており、古代ローマ時代にまで遡ります。

当時は、薄いガラスを作る技術がなかったため窓ガラスと言っても3センチ程度の厚さがあり透明度も不透明なものでした。

また日本では、江戸時代から窓にガラスが使われ始めたと言われています。

当時の日本では窓に障子を貼るのが一般的でした。しかし、実は長崎の出島にあるオランダ商館には窓ガラスが使われていました。

日本で一般的に窓ガラスが作られるようになったのは明治時代以降です。明治維新後急速に西洋化が進んだことにより西洋と同じ建物が建てられたのをきっかけにガラス工業が発達し本格的に日本でも使用され始めました。

割れにくいおすすめの窓ガラス

ガラスのメリットはわかったけどもやっぱり衝撃に強く割れにくい素材が良いという人は、YKKAPの強化複層ガラスを選んでみてはいかがでしょう。

こちらのガラスは、従来の窓ガラスに比べて約3倍から5倍の耐風圧強度を持ち衝撃強度にも優れたガラスになっています。

万が一破れてしまった場合でも、粉々の粒状になるため割れた破片で怪我をするリスクを軽減することが可能です。

ガラスのタイプは、透明なタイプのものとミスト柄のタイプがあるため透明なタイプなら太陽光が入ってくる南側の大きな窓、ミスト柄のタイプならトイレやお風呂の窓ガラスにも使用することができます。

また、強化複層ガラスは通常の1枚ガラスに比べて優れた断熱性があります。そのため、割れにくいというメリットだけでなく暖気が逃げにくいため電気代の節約にもつながる優れものです。

熱が伝わりにくいので窓の内側に発生する結露も抑えてくれる特徴があります。

まとめ

ガラスは、アクリルやポリカーボネートよりも使うメリットが大きいためほとんどの建造物の窓に使われていることがわかりました。

しかし場所によって使い分けることで、それぞれのメリットを最大限に活かすことができるので窓のリフォームを考えている人は一度相談してみてはいかがでしょう。