【断熱窓リフォーム】カバー工法とは?

2023.06.27

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従来の断熱窓リフォームは壁を壊したり足場や騒音の問題など場所によってはリフォームしたくてもできないという場合もありました。その問題を解決するのがカバー工法と言われる断熱窓リフォームの工事方法です。この記事ではそんな断熱窓リフォームのカバー工法について解説していきます。

カバー工法とは

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断熱窓のカバー工法とは、現在付いている窓ガラスを取り外して既存の窓枠の上から新しい窓枠を覆い被せて取り付けて断熱窓などに交換する工事のことです。

従来の断熱窓リフォームの場合壁を壊したりしなくてはならない場合足場を組んだり、騒音の問題もあったりと手間のかかる工事になってしまいますが断熱窓のカバー工法なら半日から1日など短い期間で工事を完了することができます。

だからと言って誰でもできる簡単な工事なわけではなく、窓は長く使っていると歪んだりするため職人のしっかりとした技術が必要な工事のひとつです。

カバー工法のメリット

窓のカバー工法自体のメリットとしては、壁を切ったり壊したりしないので工期も短く費用も比較的抑えられるということがあります。

また、立地により足場をかけられない時でも室内側からだけの工事で窓をリフォームできるカバー工法も開発されており窓リフォームが出来ないということが無くなりました。

カバー工法のデメリット

カバー工法のデメリットとしては、もともとある窓枠の上から新しく窓枠を被せるため開口部分が狭くなるというデメリットがあります。

しかし、逆に考えるとカバー工法により外壁をいじらずとも窓のサイズを変えることができるということです。

あえて希望のサイズまで小さくしたい時には簡単に小さくすることが可能です。

例えば、洗面所の窓を小さくして洗面台を入れる、テレビの位置を窓のところに持ってきたいという時には、窓の一部をパネルにすると簡単に窓のサイズを小さくすることができます。

カバー工法による断熱窓リフォームの効果

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窓は建物の中でも1番薄い場所であり屋根や壁に比べて熱が出入りしやすい場所だということは想像しやすいでしょう。

実際には、屋根から出入りする熱や冷気は約5%、換気扇や外壁から15%、床からは7%と言われていますが夏は窓から70%もの冷気が逃げていき冬は50%から60%の冷気が逃げていきます。

こういったデータから見ても圧倒的にお家の熱や冷気は窓から出入りしているということがよくわかるでしょう。

また、温度の性質として室内に高い温度と低い温度があると高い温度は低い方に移動して同じ温度になろうとする性質があります。そのため家の中で1番薄く外気の影響を受けやすい窓から熱が出入りしてしまうのです。

さらには、カバー工法による断熱窓リフォームでは、暑さや寒さ対策以外にも防音効果が期待できるでしょう。

実際にリフォームしている人でも暑い寒いをすぐに実感することはなかなか難しいですが、トラックやバイクの音がしなくなったなど音が静かになったということはすぐに実感することが多く、他の部屋もやりたいという話になることも少なくありません。

断熱窓の費用対効果

2023年6月から電気代の値上がりが決定し、その値上げの幅は14%から42%にもなると予想されており大きな負担になることは間違いないでしょう。

経済産業省資源エネルギー庁のホームページでは、標準的な家庭での電気料金の値上げが北海道では21%、東北では24%、東京14%、北陸42%、中国29%、四国25%、沖縄38%という結果になると予想されています。

北陸や沖縄は40%前後の値上がりということでかなり家計にとって痛手になると考えられます。

そこで断熱窓に変えるとどのくらい電気代が節約できるのでしょう。下記に表でまとめてあるのでお住まいの地域を確認してみてください。

地域 平均電気料金 大手電力会社
値上げ幅
値上げ後 リフォーム後の
電気料金
北海道 ¥13,084 21% ¥15,832 ¥12,665
東北 ¥13,835 24% ¥17,155 ¥13,724
関東 ¥12,262 14% ¥13,979 ¥11,183
北陸 ¥15,517 42% ¥22,034 ¥17,627
東海 ¥12,439 8% ¥13,434 ¥10,747
近畿 ¥12,221 0% ¥12,221 ¥9,777
中国 ¥14,743 29% ¥19,018 ¥15,215
四国 ¥13,450 29% ¥17,316 ¥13,852
九州 ¥11,894 0% ¥11,894 ¥9,515
沖縄 ¥11,616 34% ¥15,519 ¥12,415

参照: 窓の断熱リフォームで、夏の暑さ&冬の寒さ対策!費用・おすすめ品をご紹介 | リフォーム費用の一括見積り -リショップナビ (rehome-navi.com)

カバー工法で取り付けられる断熱窓

ここからは、カバー工法で工期を短くして取り付けられる断熱窓を3つ紹介していきます。

マドリモ 断熱窓(YKK AP)

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YKK APのマドリモ断熱窓は、1窓あたり約半日でリフォームが完了するというスピード交換ができます。

壁を壊さずに、住みながらでも最新の断熱窓に変えることができリフォーム工事中の負担を減らすことが可能です。

公式サイト: マドリモ 断熱窓 戸建用 | 商品を探す | YKK AP株式会社

リプラス(LIXIL)

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古い窓の上から新しい窓をつけるだけの簡単な施工でリフォーム可能なのがLIXILのリプラスです。

寒さ対策暑さ対策にもなり、電気代の節約になります。見た目も綺麗になりお部屋の雰囲気も変わることでしょう。

公式サイト: LIXIL | 窓まわり | リプラス

ノバリス サッシ(三協アルミ)

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ノバリスサッシは今ある窓枠だけを残して新しい枠を取り付けるカバー工法を採用しています。窓ガラスは複層ガラスでガラスとガラスの間にある空気層が断熱編単板ガラスと比較すると2倍の断熱効果が期待できる優れものです。

また、アルミサッシの熱伝導率に比べて熱伝導率が1000分の1である樹脂のアングルが結露の発生を抑制してくれます。

公式サイト: 商品特長|窓リフォーム ノバリス サッシ|三協アルミ (st-grp.co.jp)

断熱窓の補助金について

断熱窓リフォームには補助金があり、高い断熱性を持つ窓への改修を行うと1戸あたり最大で200万円の補助金が出ます。(補助率1/2相当)

補助金は、工事を行う事業者に対して交付され工事を行う事業者の申請に基づいて住宅所有者に補助金全額が還元されることが条件です。

期間は令和4年11月8日から令和5年12月31日までに工事請負契約を締結したものが対象となります。また、工事は令和5年12月31日までに完了することが条件です。

まとめ

断熱窓のカバー工法は、リフォームする居住者も工事業者も負担の少ない工法です。費用面や立地から断熱窓リフォームを諦めていた方はぜひ検討してみてはいかがでしょう。

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