旧国立駅舎とは?どんな歴史がある?

2024.09.30

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国立市指定の有形文化財である、旧国立駅舎ですがどんな歴史があるのでしょう。

この記事では、そんな旧国立駅舎について深掘りしていきます。

旧国立駅舎とは

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旧国立駅舎は、東京都国立市にある歴史的な建物で、市の象徴的な存在となっています。

もともとは大正15年(1926年)に建設され、JR中央線の国立駅の駅舎として80年間利用されてきました。

しかし、平成18年(2006年)の中央線立体高架化工事に伴い解体され、一度その役割を終えています。

解体に際しては、多くの人々が駅舎の保存を求め、全国から寄附も集まりました。

その結果、平成30年(2018年)に再建工事が始まり、令和2年(2020年)4月には”まちの魅力発信拠点”として新たにオープンしました。

建物は、大正時代に建設された当時の姿を忠実に再現し、木造の温かみを残した市指定の有形文化財として認定されています。

現在の旧国立駅舎は、かつての駅としての役割はなく、複合施設として市民や観光客に利用されるようになりました。

館内には、駅舎の歴史や国立市のまちづくりの歩みを紹介する展示室や、観光案内を提供する「まち案内所」、多目的に利用できる「広間」や「屋外スペース」などが整備されています。

これにより、旧国立駅舎は国立市の歴史や文化を発信する場所として、現代でも多くの人々に愛され続けています。

旧国立駅舎は歴史も深い

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旧国立駅舎は、東京都国立市の象徴的な建物であり、国立学園都市の発展と深い関わりを持つ歴史的建造物です。

大正期の木造建築として、その三角屋根と白い壁の典型的な洋館風デザインは、駅を訪れる人々に親しまれてきました。

その成り立ちは、大正12年(1923年)の関東大震災で校舎が倒壊した東京商科大学(現一橋大学)と、当時郊外開発を進めていた箱根土地株式会社(現在の株式会社プリンスホテル)との間に結ばれた契約に端を発します。

この契約に基づき、国立大学町を中心とした学園都市の開発が始まりました。

旧国立駅舎は、この学園都市の玄関口となる「まちの顔」として設計され、学園都市全体の象徴的な存在となりました。

駅舎のデザインは、国立大学町の分譲広告にも大きく掲載され、文化的で魅力的なまちのイメージを広める広告塔としての役割も果たしています。

駅舎は、駅前広場や大学通りとの関係を重視した都市計画に基づき、景観の一部として重要な役割を担っていました。

大学通りの終点に位置する旧国立駅舎は、「アイストップ」としてその存在感を際立たせ、街並みの風景に強い印象を与えました。

また、国立駅は駅前広場を備えた数少ない駅の一つでもあり、中央の円形公園にはペリカンが飼われるなど人々が集まる場所としても親しまれていたようです。

これにより、駅とまちが一体となった優れた都市計画の一例となり、その風景は多くの人々に親しまれ続けてきました。

平成18年(2006年)、中央線の高架化工事に伴い旧国立駅舎は解体されましたが、その歴史的価値と市民の愛着により平成30年(2018年)に復原工事が始まり、令和2年(2020年)に再建されました。

現在の旧国立駅舎の詳細

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現在の旧国立駅舎は、国立市の魅力を発信する複合施設として地域の文化や歴史、交流の場として重要な役割を果たしています。

2020年に再築・復原されたこの施設は、かつての駅舎の姿を大切に残しながら、さまざまな目的に活用されてきました。

「広間」は、イベントが行われる中心的なスペースで、まちの魅力発信拠点として様々な催し物が開催されています。

イベントがない時には、待ち合わせ場所や市民が憩う場として利用され、まさに「まちのラウンジ」として大活躍の場所です。

「まち案内所」は、地域の見どころを紹介するインフォメーションセンターで、案内スタッフが観光スポットやお勧めの場所を案内しています。

さらに、地元の特産品やスイーツ、クラフト品の販売も行われ国立市を訪れる人々にとっての「玄関口」として機能しています。

「展示室」では、旧国立駅舎の文化財としての価値や国立学園都市の歴史的・都市計画的な希少性を伝えるパネル、模型、映像を楽しむことが可能です。

これにより、歴史・文化・芸術の発信拠点としての役割も担っています。

「屋外スペース」は「まちのテラス」として、旧国立駅舎と街とのつながりを感じさせる場所です。

屋外の特性を活かし、展示やマルシェ、キッチンカーなどのイベントが開催され食べ物や飲み物を楽しみながら「広間」でのくつろぎの時間を提供しています。

旧国立駅舎のゆるキャラもいる!

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国立市には、旧国立駅舎をモチーフにした「くにニャン」というゆるキャラがいます。

赤い三角のお屋根がチャームポイントのキャラクターで、旧国立駅舎に出入りしていた猫の妖精というコンセプトです。

可愛い見た目も相まって、さまざまなグッズにも採用されています。

まとめ

旧国立駅舎は、国立市の人々に愛されている場所です。

一度その歴史に触れるために、訪れてみてはいかがでしょう。

参考URL
旧国立駅舎の生い立ち/国立市ホームページ (city.kunitachi.tokyo.jp)

旧国立駅舎特設サイト/国立市ホームページ (city.kunitachi.tokyo.jp)

くにニャン|ゆるキャラグランプリ公式サイト (yurugp.jp)

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