窓ガラスの熱割れって何?

2023.09.20

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特に何もしてないのにふと見たら窓が割れている、突然窓がひび割れたという経験をしたことがある人もいると思います。それは、熱割れという現象かもしれません。この記事では、そんな熱割れについて解説していきます。

熱割れとは

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耐熱性でないガラスのコップに熱湯を注ぎ入れると割れてしまうことがあります。

これは、熱湯がかかった瞬間に熱湯がふれた部分は瞬時に膨張する一方で、直接熱湯に触れていない部分は温度が伝わるまで時間がかかるため膨張した部分としていない部分が生まれガラス表面の温度が不均一になるためです。

このような温度差によりガラスが割れることを、熱割れと言います。

こういった熱割れは、窓ガラスにも同様に発生するのです。窓ガラスは、直射日光が当たるとそのエネルギーを吸収していくことで温度が上昇していきます。

しかし、ガラスの周囲はサッシの中など直射日光が当たらない状態にあり、また放熱も影響することでガラスの周囲と中央部分に温度差が生じてガラスが割れてしまいます。

このようなメカニズムで、熱割れは発生していくので注意が必要です。

熱割れした窓は見た目でわかる

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熱割れした窓は、見た目で判断することができます。熱割れが発生した場合の窓は、ガラスのエッジ部分から割れが始まるのが特徴です。

また、ひとつの亀裂から枝分かれするようにヒビが割れるようなものもあります。

一方で、小石などがぶつかった衝撃で割れてしまった場合は衝撃を受けた部分を中心として放射状に割れているのが特徴です。

ガラスの熱割れに対する注意点

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ガラスの熱割れに対する注意点は複数あります。ここからは、ガラスの熱割れに対する注意点について解説していきます。

特殊なガラス

網入りのガラスや線が入ったガラスは、中の金属がガラスよりも温度上昇しやすい上に膨張率もガラスと異なっているため熱割れが発生しやすいです。

また、熱線吸収・熱線反射ガラスは直射日光により温度上昇を引き起こしやすく透明なガラスよりも熱割れを引き起こしやすくなっています。

さらには、分厚いガラスも熱割れに注意しなくてはなりません。ガラスを厚くすることは台風などの被害や地震などには大きな効力を発揮します。

しかし、厚くなればなるほど日射熱の吸収率が上昇し温度が上がりやすくなるため注意が必要です。

窓ガラスの付属品

防犯のためにシールやフィルムを貼った窓を使用している人も少なくないでしょう。

しかし、シールやフィルムを貼るとその部分の吸収率が上がり熱割れを引き起こしやすくなります。

また、窓にカーテンやブラインドを付けている人も注意が必要です。カーテンやブラインドからの熱反射により熱をガラスが吸収するとともに、ガラスとカーテンやブラインドの間に熱がこもりやすくなるため熱割れを引き起こしやすくなってしまいます。

ガラスの熱割れを防ぐには?

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熱割れでガラスが割れてしまった場合、ガラス自体を直したとしてもまた熱割れで割れてしまう可能性があり根本的な原因解決にはなりません。

ここからは、そんな熱割れを防ぐためのポイントについて解説していきます。

日陰を作る

窓のところに日陰を作ってあげることで熱割れを防ぐことが可能です。

具体的には、サンシェードを取り付けたりグリーンカーテンを設置すると効果的です。そうすることで、直射日光による温度上昇を防ぐことができ熱割れ防止に繋がります。

耐熱ガラスや強化ガラスに替える

窓割れを引き起こしやすい網入りのガラスを使用しているご家庭は、耐熱ガラスや強化ガラスに替えることで熱割れを防ぐことが可能です。

耐熱ガラス、強化ガラス、防火ガラスなどは熱に強く割れにくいため熱割れが起きてしまった場合にはこのような熱に強いガラスに交換することをおすすめします。

熱の原因を遠ざける

エアコンの風による窓ガラスの局所的な温度変化は避けなくてはなりません。

もし、窓ガラスへエアコンの風が直接当たるようなレイアウトになっているようであればエアコンの風向を変えたりして対応すると良いでしょう。

また、場合によっては室外機の風が直接窓ガラスに当たっていることもあります。この場合は、室外機の風向きを任意で変えられるアダプタを別売りしているメーカーもあるので購入を検討してみると良いでしょう。

熱割れは保険適用されるのか

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保険会社や補償付帯の有無は契約内容によりますが、火災保険の基本保証には『破損・汚損』という項目があります。

これは、不測かつ突発的な事故による損害を補償するというものです。

熱割れの場合には、予測できなかった事故として認定される場合があり保険適用されます。

もし、熱割れを発見した場合は自分の加入している火災保険が適用できるのかどうかを保険会社に確認すると良いでしょう。

まとめ

夏は直射日光が当たり、冬は室内と室外の温度差が発生しやすい季節です。

こういった季節は特に熱割れが発生しやすいため、あらかじめ予防をしておくと良いでしょう。

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