大規模修繕をするなら知っておきたい!マンション共有部分と専有部分の違いとは?

2025.06.10

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マンションの大規模修繕をするなら、共有部分と専有部分の違いについて理解しておくとよいです。

この記事では、そんなマンションの共有部分と専有部分の違いについて解説していきます。

マンションの共有部分と専有部分の違いは?

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マンションの共有部分と専有部分の違いは何でしょう。

ここからは、そんなマンションの共有部分と専有部分の違いについてそれぞれ解説していきます。

マンションの共用部分とは?

マンションの共用部分とは、マンションの居住者全員が共同で使用・所有する建物の部分や設備のことです。

法律上は「専有部分以外のすべて」が共用部分とされており、日常的に住民全員が利用する空間や建物全体を支える構造的な部分が含まれます。

【代表的な共用部分の例】

  • 建物の構造体(外壁・屋根・柱・基礎など) → マンション全体の耐震性や安全性に関わる重要な部分
  • インフラ設備(給排水管・ガスメーター・電気の幹線など) → 各戸に繋がる共通の配管や電線類
  • 共用スペース(廊下・階段・エレベーター・エントランスホール) → 住民全員が移動や出入りの際に使用する場所
  • バルコニー・ポーチ・窓・玄関ドアなど → 各戸に付属しているが、建物の外観や防災に関わるため共用部分とされる

これらの部分はすべて区分所有者全員の共有財産であり、個人の判断で勝手に修繕や改修を行うことはできません。

マンションの専有部分とは?

マンションの専有部分は、マンションを購入した個人が自分だけの所有権を持ち自由に使える部分のことです。

基本的には「部屋の内側」がマンションの専有部分です。

【代表的な専有部分の例】

  • 居住スペース全体(リビング、ダイニング、寝室、子ども部屋など)
  • 室内の壁・天井・床(※ただし戸境壁=隣の部屋との境の壁は共用部分)
  • 室内の設備(キッチン、浴室、トイレ、洗面台、室内給排水管など)

専有部分は原則として所有者が自由に使える範囲です。

間取り変更や内装リフォームなども、管理規約に違反しない範囲であれば自由に行うことができます。

「専用使用部分」に注意!専有部分との違いは?

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バルコニーや玄関ポーチ、専用庭、窓などは一見すると「自分のもの」に感じやすいですが、実はこれらは「専用使用部分」として扱われることがほとんどです。

専用使用部分とは、共用部分の一部でありながら特定の住戸に住む人だけが使えるエリアのことを指します。

管理規約によって使用が認められた範囲で自由に使うことはできますが、所有権は自分にないという点が大きな特徴です。

たとえば、バルコニーにサンルームを取り付ける、玄関ドアを交換する、といった変更を行うには管理組合の許可が必要です。

修繕の範囲と費用負担の考え方

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マンションの大規模修繕では、「どこまでが修繕の対象なのか」「その費用は誰が負担するのか」といった点が、住民にとって非常に重要なポイントです。

とくに、「共用部分」と「専有部分」の違いが、その判断の基準になります。

ここからは、そんなマンション大規模修繕の修繕範囲と費用負担の考え方を解説していきます。

共用部分の修繕は管理組合の責任

まず、共用部分とは建物の構造や設備など住民全体で使う部分を指し、たとえばエレベーター、廊下、階段、屋根、外壁、給排水管などが該当します。

こうした共用部分の管理や修繕は、管理組合が行い費用も修繕積立金などから賄われるのが原則です。

窓ガラスやサッシのように、一見すると自分の部屋の一部に思える箇所でも管理規約上「共用部分」とされている場合は、勝手に交換や修理はできません。

何かトラブルや破損があった場合は、まず管理組合に相談することが大切です。

専有部分の修繕は基本的に個人負担

一方、専有部分つまり室内の壁や床、天井、キッチン、トイレ、洗面台などの居住スペースについては、その部屋の所有者が管理責任を持ちます。

これらの修繕やリフォームにかかる費用は、原則として個人負担です。

「専用使用部分」は扱いに注意

ややこしいのが、「専用使用部分」と呼ばれる場所です。

バルコニーや玄関ドア、窓ガラスなどが該当し建物全体では共用部分にあたりますが、特定の住民だけが使用できるエリアです。

基本的には管理組合が修繕を行いますが、住民の過失によって破損した場合や通常使用による消耗品(ポストの鍵など)については、個人での修理が求められることもあります。

管理規約や使用細則に明記されていることが多いため、事前に確認しておくと安心です。

まとめ

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マンションの大規模修繕を行う際は、共用部分・専有部分・専用使用部分の違いを正しく理解しておくことが大切です。

修繕の対象や費用負担の範囲が明確になることで、不要なトラブルを防ぐことができます。

特に専用使用部分は見た目には専有部分と混同しやすいため、管理規約や使用細則をしっかり確認しておきましょう。

参考URL
マンション大規模修繕の「共用部」と「専有部」の修繕の違いと、貯めておきたい「専有部修繕貯金」 ~ 大規模修繕実例レポート②|LIFULL HOME’S

マンションの共用部分とは?専有部分との違いや私物を置いてはいけない理由を解説|ブライトタウン

マンションの専有部分と共有部分とは?管理や費用負担について紹介|ニューサツ

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